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ネットワーク

RIPバージョンの違い

ルーティング・プロトコルであるRIPには2つのバージョンがあります。最後にそれぞれのバージョンについて説明します。IPv4では、2つとも同じ動作をしますが、RIPアップデートの中に格納する情報に違いがあることを確認していきます。

RIPバージョン1

バージョン1でルータ同士がやり取りする情報は、ネットワーク・アドレス情報とメトリックだけです。バージョン1が確立したのは1988年で、この時代にはIPアドレスはクラスを基にしたアドレス割り当てしかなく、決まった大きさのサブネット・マスクを使っていました。そのためルーターでも、RIPアップデートで受信したネットワーク・アドレスのサブネット・マスクは、そのネットワーク・アドレスが属するクラスから判断すればよかったのです。

しかし、クラスに関係なくネットワークに様々なサブネット・マスクを採用するクラスレスの割り当てが普及すると、RIPバージョン1では対応できなくなりました。

RIPバージョン2

1998年にRIPバージョン1の問題を解決するために、RIPバージョン2が標準化されました。RIPバージョン2は、IPアドレスだけでなくサブネット・マスクの情報も含まれているので、可変長のサブネット・マスクを持つネットワークでも問題なく動作します。その他にも、RIPアップデートをマルチキャスト通信できるようになりました。(バージョン1では、ブロードキャスト)これによりRIPを動作しているルーターだけにパケットを送るので、そのほかの端末機器には負荷を与えません。さらに、認証用のパスワードを格納する機能も追加されているので、RIPアップデートの偽造や改ざんをすることができないので、ネットワークを混乱させる攻撃も防ぐことができます。現在のルーターは両方のバージョンをサポートしていますが、現実的にはRIPバージョン2を使うことが一般的となっています。

【RIP:RIPバージョンの違い】