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Excel

編集と計算

コピーと移動

Excelで表を作成する手順としては、まずデータをすべて入力して、その後に編集を行なっていきます。これはExcelに限ったことでないですが、時間の無駄をなるべくなくし、全体的なレイアウト観を把握するには、とても有効な手段です。「基本と操作」のセクションで作成したブック「販売一覧表」を編集しています。

コピー

編集の手始めとして、「E2」セルに「合計」という文字列を入れることにします。そのまま直接手入力しても良いのですが、"コピー"操作を行って文字列を追加します。コピー操作は、パソコン活用で頻繁に利用する操作ですので、しっかりとマスターしましょう。

まず、コピー元となる「A7」セルを選択(①)します。そして、[ホーム]タブの[クリップボード]ブロックの[コピー」ボタン(②)をクリックします。

コピー元の選択とコピーボタン

次にコピー先となる「E2」セルを選択(③)します。そして、[ホーム]タブの[クリップボード]ブロックの[貼り付け」ボタン(④)をクリックします。

コピー先の選択と貼り付けボタン

コピーは"複製"ですので、何回でも貼り付けることができます。貼り付け後もコピー元のセルの周りは、点線が点滅しています。この点滅中は何回でもセル内のデータは貼り付けができます。点滅を消して、貼り付けを無効にするには、キーボードのEsc(エスケープ)キーを押します。また、コピーのショートカットキーはCtrlキー+Cキーで、貼り付けはCtrlキー+Vキーです。このショートカットキーは非常に大きな武器となりますので、覚えておくと良いでしょう。

移動

次はセル内のデータを別のセルに移動する操作を行います。この操作は"切り取り"操作と呼びます。簡単に表現すると、セル内のデータを切り取って、データを置きたいセルに貼り付けてデータを移動させると言うことになります。コピーと異なるのは、切り取り元のデータはなくなります。

ここでは、「A2」から「E7」セルまでの表全体を1行分下に移動する方法を行ないます。
最初は、移動したいセル範囲を選択しますので、「A2」から「E7]セルまでを範囲選択(①)します。そして、[ホーム]タブの[クリップボード]ブロックの[切り取り」ボタン(②)をクリックします。

切り取り元の選択と切り取りボタン

切り取り元の周囲が点滅します。次は、移動先のセルを選択しますが、ここでは複数のセルが一度に移動しますので、その時は移動先の一番上の左端を基点を選択します。ここでは、「A3」セルが基点となりますので「A3」セルを選択して、[ホーム]タブの[クリップボード]ブロックの[貼り付け」ボタン(④)をクリックします。

切り取り先を選択して貼り付けボタン

移動の結果は下図のようになります。移動の時に使用するショートカットキーは、切り取りがCtrl+Xキー、貼り付けがCtrl+Vキーとなります。コピー、移動のどららでも最後は貼り付け操作となります。また、キーはCtrlキーとX、C、Vキーの組合せです。X、C、Vキーは、キーボード上では隣り合わせですので、覚え易く、左片手で操作ができるようになっています。

コピーと移動の結果

コピーと移動(切り取り)操作は、どの場面でも利用できます。ホームページ、メールなどのほとんどのアプリケーション上で有効です。コピーなどのボタン類のないところでは、ショートカットキーが使えます。

書式の変更

文字列や数値は、同じ大きさや書体です。作成したものは見やすく、分かりやすくする必要がありますので、データの書体を変更してメリハリをつけます。文字の色や文字の大きさだけではなく、斜体、太字などの有効に活用することで、見栄えがするものとなります。
ここでは、代表的な書体を付けて、見やすくアレンジしてみましょう。

文字の書式を変更する

文字の書式は、[ホーム]タブに表示される[フォント]、[配置]、[数値]ブロックの各ボタンを使って簡単に変更ができます。[ホーム]タブは、編集の際に使用する書式のボタン類が並んでいると覚えておきましょう。

データの書式を変更するボタン類

「A1」セルのタイトル文字に太字とフォントサイズ、文字色を設定します。
まず、書式を設定するセルを選択することから始まりますので、「A1」セルを選択(①)します。[フォント]ブロックの[B](太字)ボタン(②)をクリックし、太字を設定します。
フォントサイズの右側の▼ボタン(③)をクリックし、一覧から「14」をクリックします。

太字とフォントサイズの設定

そして、文字色を変えますので、[フォントの色]ボタンの右側の▼ボタン(④)をクリックして、「青」をクリックします。

フォントの色の設定

文字に対する書式変更は「フォント」ブロックから行なえます。お馴染みのボタンが並んでいますが、「フォントサイズの拡大/縮小」、「ふりがなの表示/非表示」は新しく追加されたボタンです。
「フォントサイズの拡大/縮小」ボタンはワンクリックするごとに「フォントサイズ」で表示される一覧のサイズ段階ごとに拡大および縮小されます。「ふりがなの表示/非表示」ボタンもワンクリックするごとにひらがなが表示/非表示されますが、右の▼を押すとふりがなの編集やふりがな自体をカタカナ、ひらがなにするなどの設定が行なえるダイアログボックスが表示されます。

フォントブロック

数値の書式を変更する

数値に対しても太字やフォントサイズは適用できますが、数値独自の書式を設定するには「数値」ブロック内のボタン類を使います。
セル範囲「B4」から「D7」に[桁区切りスタイル]を適用します。まず、セル範囲を選択(①)して、[ホーム]タブの[数値]ブロック内の[桁区切りスタイル]ボタン(②)をクリックします。

「数値」ブロック内には、通貨表示、パーセント表示、小数点以下の桁数を指定できるボタンが配置されています。特に新しいボタンはないですが、[通貨表示形式]ボタンの右側の▼ボタンからドル、ユーロ、ポンドなどの通貨スタイルが選べるようになりました。
さらに、[表示形式]の▼ボタンをクリックすると代表的な表示形式の一覧が表示され、簡単に表示形式を変更することができるようになりました。一覧にない場合は、一番下の「その他の表示形式」をクリックするとダイアログボックスが表示され、その中で詳細な設定が作れます。

通貨表示と表示形式

文字の配置を変更する

セル内では文字列は左寄り、数値は右寄りに配置されています。これは計算の対象になるかならないかをExcelが判断して、配置させていることは前に説明しました。現実的には文字列でも右に寄せたり、中央に寄せたりして、見やすい配置を行ないます。
セル内のデータの配置は、[ホーム]タブの[配置]ブロック内のボタン類で行ないます。

セル範囲「B3」から「E3」のデータを中央に配置します。まず、範囲選択(①)して、[配置]ブロック内の[中央揃え]ボタン(②)をクリックします。

中央揃え

[配置]ブロック内の新しく追加されたボタンを紹介します。上のほうに並んでいる「上揃え、上下中央揃え、下揃え」の各ボタンは、セルの垂直方向に対するデータの配置となります。初期はセルの縦方向に対して中央に配置されるようになっていますので、[上下中央揃え]ボタンが押されている状態になっています。

配置ブロック内の追加されたボタン類

[折り返して全体を表示する]ボタンは、[図A]で説明します。「A1」セルにセル幅に収まりきれない文字を入力します。この時は、右隣の上まで表示されて文字すべてが表示されます。
次に右隣の「B1」セルにデータを入力すると、「A1」セルの文字列が欠けたように見えます。これは、「A1」セル内のデータは「B1」セルの下側に回りこんでしまったために、欠けたように見えると考えると分かりやすいです。A列の幅を広げてすべての文字を表示しても良いのですが、全体のレイアウトを考えた時、セルの幅は広げたくない時があります。このような時に、[折り返して全体を表示する]ボタンを使うと、セル内で文字が折り返されて文字がすべて表示されます。ただし、セルの高さが広がりますので、そのことは配慮して使う必要がありそうです。

[方向]ボタンは、文字の傾きを調整できます。[図B]を見てもらうと、文字を右回り、左回りに45度、90度に傾けたり、縦書きとして表示することもできます。微妙な角度にしたい場合は、[セルの配置の設定]から行なえます。以前のバージョンでは、[セルの書式設定]ダイアログボックスで行っていた設定をワンクリックで行なえるようになりました。

ここまでは、[ホーム]タブにおけるセル内のデータの書式編集についてご紹介しました。基本的な編集は[ホーム]タブ内のボタンから操作します。次のページは、数値の計算について説明いたします。